からっぽ
箱根寄木細工の継承と創作を担う伝統工芸士の本間昇さん（91）が19日、約80点を出品する個展を神奈川県小田原市のギャラリーで開く。由緒ある工芸品展で「シャープでモダン」と評され入賞した新作も展示。多様な樹種で作る幾何学模様を軽妙に織り込みながら、後世に残る作品の創作に意欲を燃やす。寄木職人の父の下で修業した本間さんは1980年代に江戸時代の箱根寄木細工の技法を探究した。94年に箱根町湯本で本間寄木美術館を開館。その後、美しい色の亀甲型や角型の部材を使う「古代裂（こだいぎれ）寄木模様」など、オリジナルの文様の作品を創作してきた。
