人間、死んだらどうなるの?
51歳で出家された瀬戸内さんのことは、出家とは生きながら死ぬこと。小説家は生にまつわる、くだらないことを小説にするわけですが、その背景にはつねに死が張りついているからこそ、業が深い。なかでも瀬戸内さんは業を吐き出すことで創作を進めていく人だった。自分に起きた出来事を、自分のなかに納めておくことが瀬戸内さんはできませんでした。世間で「99歳の大往生」みたいに美化するのは、幻想に過ぎないと思う。やがて自分も行く世界に瀬戸内さんが先に行っているだけです。
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